抜け毛や薄毛になるのは、髪の毛を製造する毛母細胞に元気がないからです。育毛のためには、毛母細胞への対策が一番重要なのです。
毛母細胞を元気にする方法について、説明いたします。
目次
薄毛を改善するには
薄毛が改善されていくには、太くしっかりした髪の毛が増えていくことです。では、髪の毛が元気に成長していくには、何が必要だと思いますか?
髪の毛の元になる毛母細胞が細胞分裂を盛んに繰り返すことで、髪の毛が太く長く作られていきます。毛母細胞が角質化(タンパク質が硬くなること)して出来たのが髪の毛なんです。
毛母細胞をしっかりと働かせていくということが、薄毛対策ということになります。
毛母細胞ってどんな細胞?
髪の毛を育てるには毛母細胞を活発に働かせていくということなんですが、毛母細胞とはどんな細胞かご存知でしょうか?
毛根の底にあるのが毛母細胞です。毛母細胞に発毛や脱毛の司令を出している毛乳頭の周りに、毛母細胞は集まっています。毛細血管と直でつながっている毛乳頭から、血液を通してすぐに髪の毛の成長に必要な栄養分をもらえる状態になっています。
毛乳頭から発毛の司令を受けて、栄養分が届けられると毛母細胞が細胞分裂を起こして、髪の毛が作られていくようになっています。毛母細胞が生きていれば、毛母細胞を元気に活性化してあげることで、薄毛の改善をすることが可能です。
毛母細胞が死んでしまったら、もうそこから髪の毛が生えることはありません。毛母細胞は、そう簡単に死滅してしまうことはありません。しかし、毛母細胞にも寿命があるので、それ以降は、生えることはありません。
毛母細胞の寿命は、約50回程度、分裂することが出来ると言われています。1回の髪の毛の寿命(生えはじめてから抜けるまでの期間)は、正常なヘアサイクルであれば、約2年~6年です。
正常なヘアサイクルを続けている限りは、一番短い期間をとっても、2年 ✕ 50回 = 100年 になるので、100歳まで髪の毛は成長し続けることになります。
しかし、ヘアサイクルが乱れて、髪の毛が成長しきらないうちに、抜け毛となってしまい、成長期が1年とか半年になってしまうと、1年 ✕ 50回 = 50年ですし、0.5年 ✕ 50回 = 25年 で髪の毛が生えなくなる部分も出てくるということになります。
毛母細胞が何らかの原因で、正常に髪の毛を作らなくなって、一時的に毛母細胞の活動が休止してしまうと、毛母細胞は生きていても髪の毛の成長が正常でないので、薄毛になってしまいます。
毛母細胞が正常に活動しないのは、なぜ?
毛母細胞が正常に活動しないで、ヘアサイクルが乱れて髪の毛の成長期が短くなる原因としては、2つあります。
・男性ホルモンの影響 ・頭皮の栄養不足 |
男性ホルモンの影響
毛母細胞の活動が休止してしまう原因として、男性型脱毛症(AGA)の原因でもある男性ホルモンの影響があります。
男性型脱毛症(AGA)は、誰しもが持っている毛髪を濃くしたり、太い骨格や筋肉などを作るための男性ホルモンであるTS(テストステロン)が、頭皮の毛乳頭にある5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結びついて、DHT(ジヒドロテストステロン)と言う強力な悪玉の男性ホルモンを作ってしまうことで発症します。
DHT(ジヒドロテストステロン)は増えすぎると毛乳頭を刺激して、毛母細胞への発毛指示を止めるので、髪の毛は成長しなくなってしまいます。
ジヒドロテストステロンが増加する要因としては、
・ストレス・・・男性ホルモンを増加させたり、ストレスは亜鉛の消費して、悪玉男性ホルモンを作りやすくなる ・運動不足・・・悪玉男性ホルモンを排出できない ・遺伝・・・悪玉男性ホルモンを作りやすい体質を引き継ぐ ・抑制成分の不足・・・悪玉男性ホルモンを作りやすくする |
の4つが考えられます。
【 ストレス 】
ストレスを感じることで男性ホルモンは、増加します。さらにストレスは、活性酸素を増やします。活性酸素は増えすぎると、正常な細胞を酸化させてダメージを与えてしまうため、活性酸素を減らそうとして、亜鉛が消費されます。
亜鉛は、5αリダクターゼを抑制して、男性ホルモンとの結びつきにくくするので、DHT(ジヒドロテストステロン)が増えるのを抑えてくれるのですが、ストレスによって亜鉛が消費されると、DHT(ジヒドロテストステロン)が増える原因となってしまいます。
【 運動不足 】
身体に溜まったDHT(ジヒドロテストステロン)は、運動して汗をかくことで、汗と一緒に身体の外に出すことが出来ます。適度な運動は、血行を良くすることにもつながります。
運動不足になると、作られてしまったDHT(ジヒドロテストステロン)を排出できないため、増える原因となります。
【 遺伝 】
遺伝によって、5αリダクターゼの量が多い体質や、男性ホルモンの影響を受けやすい体質というものを受け継ぐことになります。この体質を受け継ぐと、必ずDHT(ジヒドロテストステロン)が増えるようになる訳ではありませんが、受け継がない人と比べるとDHT(ジヒドロテストステロン)が増えやすくなる確率はぐっと多くなります。
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【 抑制成分の不足 】
DHT(ジヒドロテストステロン)を生成する5αリダクターゼを抑制する成分として、代表的なのが亜鉛やイソフラボンがあります。
亜鉛をたくさん摂取するには、
① 亜鉛を含む食べ物を多く摂ることと、
(生ガキ、レバー、牛肉、タラバガニ、しじみなど)
② 亜鉛の吸収を良くするために、ビタミンB6を含む食べ物を多く摂ることです。
(牛肉、豚肉、鶏レバー、魚の赤身、ピーナッツなど)
イソフラボンをたくさん摂取するには、大豆食品を多く摂ることです。
(納豆、豆腐、豆乳など) ※ 中でも納豆は、亜鉛もイソフラボンも多く含んでいます。
男性ホルモンの影響を少なくするには・・・
毛母細胞を正常に働かせるには、DHT(ジヒドロテストステロン)を減らすことが必要となります。そのためには、ストレスをためることなく、運動によりジヒドロテストステロンを排出することが必要です。
そして、DHT(ジヒドロテストステロン)を作りにくくする食事として亜鉛やイソフラボンを多く含む食品を摂ることが重要です。 |
頭皮の栄養不足
毛母細胞の活動が休止してしまう原因として、DHT(ジヒドロテストステロン)が増加する以外にも、毛母細胞に栄養を送り届けることが出来ないという頭皮の栄養不足の場合もあります。
頭皮へ栄養が届かないで栄養不足となる理由としては、
・髪を成長させる栄養素が不足している ・頭皮の血行が悪くて毛根まで栄養が届かない |
の2つが考えられます。
【 髪を成長させる栄養素が不足している 】
髪の毛を成長させるのに必要な養素が、以下の通りです。
【 タンパク質 】・・・髪の毛の元(主成分)となる 【 亜鉛 】・・・タンパク質から髪を作るのをサポート 【 ビタミンB群 】・・・頭皮の新陳代謝を促進、髪の成長を活発に 【 ビタミンA、C、E 】・・・血行を良くして頭皮の健康を保つ |
【 頭皮の血行が悪くて毛根まで栄養が届かない 】
頭皮を血行不良にしてしまう生活習慣の主な9つが以下の通りです。
姿勢 |
これらの生活習慣を改善することが必要です。