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薄毛を予防するには、どうすれば良いの?
薄毛になる原因は、髪の毛の抜け替わりの周期である毛周期(ヘアサイクル)が短くなるためです。頭皮の1つの毛根からは、髪の毛は何度も生え変わるのですが、髪にコシや張りがあって、しっかり生えている時には、2年~6年もかかって成長して、抜けるというのを繰り返します。
しかし、このサイクルが乱れて、1年~2年まで短くなってしまうと、髪の毛が成長しきる前に抜けてしまうため、細くて短い髪の毛しか頭皮に残らなくなってしまうので、薄毛になってしまいます。
ヘアサイクルが短くなってしまう原因としては、
・男性ホルモンの影響によるもの・・・AGA(男性型脱毛)、FAGA(女性型脱毛)など ・頭皮の炎症によるもの・・・頭皮の乾燥や、過剰な皮脂が分泌されることにより、皮膚が炎症を起こして、抜け毛ができる ・生活習慣の乱れによるもの・・・加齢、生活の乱れ、ストレスなどにより頭皮の血行が悪くなり、髪を育てるための栄養分が不足するため |
などが、あります。
原因は、どれか1つが原因の場合もあれば、複数の原因が重なり合って薄毛になっているケースも多くあります。ほとんどの男性は、男性ホルモンの影響によるAGA(男性型脱毛)にかかっている場合が多いです。
男性ホルモンの影響によらないで、頭皮の炎症や生活習慣の乱れだけで、薄毛になっているケースは、ごくまれです。しかし、AGA(男性型脱毛)にもかかり、頭皮の炎症もしくは、生活習慣の乱れも影響している場合は多いです。
このような場合は、AGA(男性型脱毛)の対応の比重が高く、生活習慣の乱れを改善するだけでは、大きく改善することは出来ない場合が多いです。薄毛対策としては、少しでも抜け毛を減らすことも重要なので、ここでは、生活習慣の乱れによる薄毛について、くわしく説明いたします。
生活習慣の乱れ
生活習慣 | 頭皮の血行を悪くする | 髪の毛の栄養不足 | ホルモンバランスの乱れ | 頭皮環境の悪化 |
---|---|---|---|---|
姿勢の悪さ |
○ |
- |
- |
- |
眼睛疲労 |
○ |
L-システインの消費 |
- |
- |
運動不足 |
○ |
- |
- |
- |
睡眠不足 |
- |
- |
成長ホルモン分泌の減少 |
- |
食生活の乱れ |
○ |
タンパク質、亜鉛、ビタミンなどの不足 |
- |
- |
ストレス |
○ |
亜鉛の消費 |
血管を収縮させるホルモンの増加 |
- |
紫外線 |
○ |
- |
- |
頭皮の老化 |
アルコール(お酒) |
- |
タンパク質、亜鉛、ビタミンなどの消費 |
- |
- |
タバコ |
○ |
ビタミンCの破壊 糖・タンパク質・脂質を分解しにくくする |
- |
- |
シャンプーの仕方 |
- |
- |
- |
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ドライヤーのかけ方 |
○ |
- |
- |
- |
姿勢の悪さ
パソコンやスマホを使いすぎて、頭が下を向いた猫背と言われる姿勢を続けてしまっていませんか? 姿勢が悪いことで首の周りの筋肉に負担がかかり、常に緊張した状態が続き、コリを発生させてしまうので、血行が悪くなります。頭皮の血行が悪くなることで、血液が十分な栄養分を髪の毛まで届けることができなくなると、髪の毛の成長は悪くなります。
首の周りにコリができないように、正しい姿勢をとり、同じ姿勢を長い時間続けないようにして、適度に首周りを動かして血液の流れが悪くならない要注意して下さい。
眼精疲労
パソコンやスマホを長時間見ると、いくら姿勢が良くても、目の疲労が起こり、首や顔の筋肉にも影響し、こわばらせてしまいます。眼精疲労は、頭痛や肩こりなどを引き起こしますが、同様に周辺の頭皮の血行までも悪くしてしまうのです。血液によって十分な栄養分を髪の毛に届けることが出来にくくなります。
また、眼精疲労を解消するためにビタミンB群のL-システインというアミノ酸が消費されます。髪の毛を作るために必要なアミノ酸のL-システインが少なくなると、髪の毛の成長に悪影響を及ぼします。
運動不足
運動不足により、筋力が落ちてしまうと血液を運ぶ力も低下します。全身の血流が悪くなってしまうと、頭皮の血行も当然、悪くなってしまい髪の毛に栄養素を十分に届けることが出来ずに髪の毛の成長を悪くしてしまいます。
【 睡眠不足 】
髪を育てる毛根の中にある毛母細胞を活性化して、髪の毛を成長させる成長ホルモンは、睡眠不足や質の悪い睡眠、不規則な時間での睡眠などにより、分泌を少なくしてしまうので、髪の成長が悪くなります。
成長ホルモンが一番多く分泌されるのが、睡眠中の22時~2時までのゴールデンタイムと呼ばれる時間帯です。一番髪の毛が育つ時間帯に深い良質な睡眠を取ることが有効な育毛につながります。
【 食生活の乱れ 】
髪の毛の成長に必要な栄養素をきちんと食べることが重要です。髪の毛に必要な栄養素を普段から意識して食べないと、髪の毛は成長することが出来ないのは、当たり前のことです。
食事による栄養素しか、髪の毛が成長するための栄養になりません。髪の毛が成長するのに必要な栄養素の代表的な食べ物である以下の4つを、きちんと摂るようにしてください。
【 タンパク質 】・・・髪の毛の元(主成分)となる 【 亜鉛 】・・・タンパク質から髪を作るのをサポート 【 ビタミンB群 】・・・頭皮の新陳代謝を促進、髪の成長を活発に 【 ビタミンA、C、E 】・・・血行を良くして頭皮の健康を保つ |
→ 頭皮や髪の毛の栄養素となる食べ物は? で詳しく説明しています。
また、肉類中心の食事やファストフード、インスタント食品などの偏った食事や暴飲暴食は、血液中に中性脂肪や悪玉コレステロールを増やしてしまい、必要以上に多くなった中性脂肪やコレステロールで、血液ドロドロになります。
血液ドロドロになると頭皮につながる毛細血管は血液が流れにくくなり、頭皮の血行も悪いので、栄養素を髪の毛まで届けることが出来なくなってしまいます。
【 ストレス 】
ストレスを受けると簡単にホルモンバランスが崩れ、自律神経が乱れます。自律神経の交感神経が過剰に働くことで、全身の筋肉が無意識のうちに緊張します。緊張状態が続くと、筋肉周辺の血流が悪くなります。
また、ストレスを感じると、血管を収縮させるホルモンが多く分泌されることで、血管が狭くなり血流が悪くなります。当然、頭皮の血流も悪くなり、栄養素が髪の毛まで行き届かなくなって成長に悪影響が出ます。
さらにストレスは、タンパク質を合成して髪の毛を作っているの亜鉛を多く消費してしまいます。髪の毛を作るのに亜鉛が不足すると、髪の毛の成長に悪影響を及ぼし、成長しきらないまま抜け毛になってしまいます。
【 紫外線 】
紫外線が頭皮に当たると、頭皮の老化(細胞を破壊)を起こします。その紫外線によるダメージは、頭皮を硬くしてしまい、血流が悪くなります。頭皮は体の中で1番高い位置にあるので、帽子などの予防策を取らないと一番影響を受ける場所です。
毛髪の量が少なかったり、細かったりすると、頭皮をカバーするものが弱いため、直接、紫外線が頭皮にさらされ、大きな被害を受けることになります。
アルコール(お酒)
アルコール(お酒)も適量であれば、薄毛につながることはありません。しかし、飲み過ぎることで髪の毛の成長に必要な栄養を消費します。アルコールは、肝臓で処理をして分解するのに、タンパク質やビタミンや亜鉛までも大量に消費してしまいます。
タンパク質(アミノ酸)は、髪の毛の元(主成分)で、ビタミンは、頭皮の新陳代謝を促進し髪の成長を活発にしたり、血行を良くして頭皮の健康を保ちます。そして 亜鉛 は、タンパク質から髪を作るのをサポートしてくれるので、これらの栄養素がアルコール分解のために使われて不足してしまうと、髪の毛が元気に成長することができません。
タバコ(喫煙)
タバコに含まれるニコチンが、血管を収縮させ血行を悪くしたり、タバコの煙の一酸化炭素により血液が運ぶ酸素の量を減らしてしまいます。血液によって栄養や酸素が髪の毛まで、十分に届けることができないので髪の毛の成長に悪影響を与えます。
また、タバコはビタミンCを破壊して、ビタミンEの吸収を悪くするなどして、髪の毛の成長を悪くします。
さらに有害物質をたくさん含むタバコを肝臓が処理するのですが、タバコを吸うほどに肝臓に負担をかけて、本来肝臓がする糖・タンパク質・脂質と言った三大栄養素の分解が出来なくなります。栄養素が処理しやすい形まで分解されないと、髪の毛を育てるための栄養素として使うことが出来ないので、髪の成長をしにくくします。
シャンプーの仕方
シャンプーをしている時は、一番大きな刺激が髪の毛や頭皮にかかります。正しい洗い方をしないと頭皮環境を悪化させて、抜け毛を増やすことになってしまいます。頭皮を清潔に保つために、洗うのが足りないのも、洗いすぎるのも頭皮環境を悪化させてしまいます。
正しいシャンプーの仕方を知らずに、適当なシャンプーで適当な洗い方を続けることで、頭皮環境を悪化させている人は多く存在します。若い頃は、間違ったシャンプーの仕方でも、抜け毛が増えるまでには影響しなくても、年をとってくると間違ったシャンプーは、頭皮に大きなダメージを与えてしまいます。
ドライヤーのかけ方